【法改正情報：不正競争防止法】限定提供データの保護拡充 （2023/10/03）

２０２３年６月１４日に公布された改正不正競争防止法（公布日から１年以内に施行予定）において、限定提供データの保護が強化されます。 　これまでも、顧客名簿のような、秘密として管理されている有用な営業上又は技術上の情報で公知でないものは、営業秘密として保護されてきました。 　他方、調査会社が提供する消費動向データのような、秘密として管理されてはいないものの、業として特定の者への提供を前提に電磁的方法により相当量蓄積・管理されている技術上又は営業上の情報は、限定提供データとして保護されてきました。 　ところが、秘密として管理されているが公知である情報は、営業秘密と限定提供データのどちらにも該当しないという保護の間隙が問題となっていました。この秘密として管理されているが公知である情報には、例えばＸ社が秘密として管理しているデータを秘密保持義務を課してＹ社に提供したところ、Ｙ社が秘密保持義務に違反して当該データを公開して公知となってしまったもの等が該当します。 　法改正後は、このような情報も限定提供データとして保護され、侵害行為の差止め請求等が行えるようになります。

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