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葛西特許事務所
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〒541-0051
大阪市中央区備後町 1-6-15
明治安田生命備後町ビル 9 階
TEL (06)4706-1113
FAX (06)4706-1117 |
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【役立ち知識:特許】先使用権 (2016/04/15) |
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他者が特許権を得た発明と同一の発明を、他者とは別に独自に発明等して、他者が特許出願する前から、日本国内において、例えば工場内のみの実施のように秘密状態で事業として実施又は実施の準備をしていた場合には、その発明及び事業の目的の範囲内で、その事業を無償で継続することができます。これは、先使用による通常実施権であり、「先使用権」と言われています。
特許法では先願主義がとられているため、先に特許出願した者に権利が付与されます。しかし、他者が出願する前から発明を実施等していた者まで、他者(特許権者)の許諾を得ないと実施できないとすると、産業上不合理が生じます。そこで、特許権者と先使用者との保護の調和を図ることを目的に先使用権が定められています。
他者から特許侵害で訴えられたときに、先使用権を主張することで、他者特許権の権利行使を回避できることがあります。しかし、先使用権を立証するには、例えば他者の特許出願よりも前にその同一の発明に関する実験記録や研究ノート等が存在していたことを立証する等、多くの要件をクリアする必要があり、一般的には容易なことではありません。
尚、意匠法、商標法及び実用新案法にも、先使用権があります。
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